—戦争と革命の世紀であった20世紀、ナチズムの犠牲者2[:comma:]500万人、共産主義による犠牲者は全世界で一億人を数える。なぜナチズムが今なお断罪され、共産主義はされないのか? 民族・人種によるジェノサイドと階級・思想によるジェノサイドはどこが違うのか。ついに開けられたパンドラの箱。
■原著は1997年、フランス、ヨーロッパで大論争を巻き起こしたベストセラー。本書〈ソ連篇〉は、原著の中核をなす「序」と、人類初の共産主義国家「ソ連」の誕生から崩壊までを、暴力、抑圧、テロルを軸に豊富な資料で克明に描いた「第一部」からの翻訳。
■フランスで30万部、全世界で100万部 に達する、一般・学生・研究者必読の書。『共産主義国書〈コミンテルン・アジア篇〉』との併読をお勧めいたします。
《書評より》
なぜナチズムは断罪され、共産主義はされないのか。刺激的な問いが帯に踊る本書の著者は、フランスの歴史学者。隠ぺいされた暴力の本質を、ようやく公開され始めた公文書から分析した。何ものもタブーとせず、死者の記憶に敬意を払うこと。それが「倫理的義務」だという真摯な姿勢が心に響く。《朝日新聞(2002年1月20日)》
◇『歴史諸君!』(文藝春秋社)誌上で〈『共産主義黒書』はこう読め〉として特集記事が組まれました。この他にも朝日新聞・東京新聞・日本経済新聞・図書新聞・月刊「論座」ほか、多くの論評で話題になっています。